良い文学とは

ずいぶん前のこと、

おそらく四十年ぐらい前か、

よい文学はどんなものだと訊かれ、

畑正憲さんがラジオで、

お前さんにもあるだろう、

そういうことってあるだろう、

誰にでもあることが書いてある本が良い文学だと答えていた。

例えばどの作品かという問いに、

有島武郎の「一房の葡萄」だと答えた。

なんの脈絡も無しにそのラジオ放送のことを思い出し、

古い一番奥の本棚から引っ張り出してきた。

挿絵もいい。

角川文庫、昭和五十三年 改版十八版で、140円。


掛け替えのない一日でありますよう。
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