今年は金木犀が咲くのが遅かった。
僕の周りでは10月10日が満開というのが、
毎年のことだった。
10月10日は体育の日で、
町民体育祭が中学校の運動場で開催された。
足の遅い僕は毎年暗い気持ちで中学校へ向かった。
その道中に大きな金木犀の木があり、
毎年10月10日が満開で道路を橙色に染めていた。
強烈な金木犀の香りの中、
そこを自転車で走っていくのである。
町民体育祭だけならず、
当然、小学校の運動会も大嫌いだった。
金木犀の香りは、運動会の思い出と直結している。
今年は一週間ほど遅いようだ。
線路に僕の影が写っている。
写真は一週間前の通勤路の線路脇のものだが、
昨日、10月10日の金木犀の道を通ってみたら、
その木は枯れていた。
45年余り時は過ぎたのだ。
時代と共に風景も変わって行く。
掛け替えのない一日でありますように。
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