羽鳥峰

もう四十五年も前のこと、

中学のキャンプで登山があった。

運動音痴で、高所恐怖症の僕はいやで仕方なかった。

キャンプ場を出発して、

腹が痛くなって止めるなら今のうちだ、

と思いつつ先生に言えず。

しばらく行くと、

前方でみんなが崖に取りついて登っている。

腹が痛くなって止めるなら今のうちだ、

と思いつつ先生に言えず。

一度に二人しか渡れない、

目も眩む高い橋やら、

沢歩きで足を滑らせずぶ濡れになって川を歩いたりと、

うんざりな気持ちで登りきった山はなんだろうと、

キャンプのことを思い出すたびに思っていた。

そのことをお客様に話すと、

それはきっと羽鳥峰(はとみね)じゃないかと仰るので、

検索してみたら、

こんな砂山のような山頂だったと思い出した。

しかし考えてみると、

羽鳥峰とわかったところで登るわけでもなし、

一体なぜ知りたかったのだろうという疑問が湧いてきた。

我ながら困った頭なのだと思う。


掛け替えのない一日でありますように。

キャンプで飲む珈琲の豆はこちらからお願い致します。

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