豊橋名物稲荷寿し

夕方、
鉄道好き自転車好きのお客様が滑り込んで来る。
帰り際、
豊橋駅名物、稲荷寿しの弁当を下さった。
以前、食べてみたいと言ったのを覚えていて下さった。
18きっぷの残りで行ったから気にするなと仰るが、
僕たちのことを思い出して下さったことが嬉しかった。

畑さん(畑正憲氏)が若い頃、
帰郷の際、列車の窓から車内販売からかこの弁当を買った。
弁当売りが二つ置いていった。
「二つ置いてきやがらあ」と独りごちると、
向かいの席の人が、
「指を二本出した」と言った。
いつもの癖で奥様の分まで買ってしまった。
余った一つは鞄に入れて、
故郷で待つ奥様と食べた。

一度食べてみたいと思っていた。
以降、豊橋駅で乗り換えることは何度もあったが、
乗り継ぎの連絡が大概一分ほどなので、
買うことは出来なかった。

一口頬張り味わう。
なんてことない、
駅弁故の味の濃い稲荷寿し。
しかし美味かった。
しみじみ美味かった。
畑さんが六十年以上前に食べた稲荷寿し。

ありがとうございました。
心に沁みるお土産でした。
掛け替えのない一日でありますように。
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